積もり行く想い往く

忘れがたしは
流るる時に
逆らうる

張り詰めれば
切れゆる
緩めれば
絡まろう

それ以外
何も無ゐ
何も望まぬ
だから
手の内に


口惜し鳬
そんな輩
知りとう無いわ
忘れるが宜し
悔し鳬


馳せて
繋いだ
手の中
一つだけ
残した約束



柔らかに
紡ぎだし

今はもう
白く濁り

鮮やかな日々
空の蒼さ

亡くした物
二度とは想えないから






濡れ手は
朝を探し
変わらない
その
澄んだ瞳を
赤落とした
事さえ
今ではもう
崩れ落ちてしまうのだから