積もり行く想い往く
忘れがたしは
流るる時に
逆らうる
張り詰めれば
切れゆる
緩めれば
絡まろう
それ以外
何も無ゐ
何も望まぬ
だから
手の内に
口惜し鳬
そんな輩
知りとう無いわ
忘れるが宜し
悔し鳬
馳せて
繋いだ
手の中
一つだけ
残した約束
朝
柔らかに
紡ぎだし
風
今はもう
白く濁り
海
鮮やかな日々
空の蒼さ
時
亡くした物
二度とは想えないから
濡れ手は
朝を探し
変わらない
その
澄んだ瞳を
赤落とした
事さえ
今ではもう
崩れ落ちてしまうのだから